(6/27 5.8RC公開に伴い修正、BVE6のメリットから改題)
先日BVE6RCとBVE5.8RC版が発表されました。BveTrainsimの20年をお読みいただいた方は待ちに待ったという感じでしょうが、もうちょっと早く公開の予定がいろいろと調整やらでだいぶずれ込んでしまいました。
実のところ本の中ではBVE5.7にLAAオプションを適応したBVE5.8の可能性についてしか言及されてはいなかったのですが、結果的にBVE5.8の64bit版の開発もうまく行きまして、使用するプラグインの違いからBVE5.8(32bit)とBVE6.0(64bit)にバージョンが分かれることになりました。(なので文中のBVE6はBVE7になります)
BVE間のバージョンの違いをまとめるとこのような感じです。
(6/25 上限メモリを実測値に基づいて修正)
BVE6のメリット
上記の表のとおり、実はBVE6はBVE5.8とほぼ同じです。なんかすげー新機能があるわけでもなく、針の傾斜は内房線E217系パネル制作時に港のさんの要望から出たもので、BVE5.8にも搭載されています。一応細かい調整や使用するライブラリのバージョンアップなどは行われましたが、内房線を運転しただけでは64bit化のメリットはそんなに感じないのが実情かなと思います。
今回のバージョンアップは使用するメモリ量に余裕ができたことが大きな特徴ですので、基本的には制作者側に大きなメリットがあります。
最近ではBVE5.7までのメモリ限界である1.5GBをほぼ食いつぶしたデーターも多くなってきており、制作時もF5数回で落っこちる状態ではいろいろと限界だなと感じておりました。そのことからまっこいさんにLAAオプション適応の提案をさせていただいていました。結果的には64bit版も出てきまして、メモリを3GB使用しているシナリオを何度再読み込みしても落ちることがなくなりました。(でもたまに落ちる)
(ホントはメモリ周りの見直しが重要だとは思うんですが、まぁそのへんはBVE7に期待)
ちなみに路線についてはBVE6でも特に変更はないので、BVE6に対応した車両をシナリオに指定すればそれだけでBVE5の路線も読み込ませられます。こちらにBVE6に対応させたダミーの車両を用意しましたので、制作時にお役立てください。
【BVE6】開発者用ダミートレイン
— NT/fiv(BVE用) (@BNtfiv) 2020年6月21日
この車両をBVE5のシナリオに指定するとBVE6で読み込みができるようになります。開発用にお使いください。(BVE5とBVE6の路線の構文は共通です)https://t.co/aGSAnHoxcq
なおBVE6では使用できるメモリの上限が事実上無制限に近い状況にはなりましたが、PCに積まれている物理メモリの上限もありますので、リッチに使用しても基本は4GB前後に抑えたほうがよいかなと思います。読み込みもその分長くなってしまいます。
それ以上使用している場合はメモリ4GBのパソコンで読めない可能性があるので、DLページに一言書いておきましょう。( もBVE5.8に対応して更新予定です)
BVE6にいますぐ移行すべきか
(6/27追記)
本日BVE5.7までのシナリオを読めるBVE5.8RC版が公開されまして、BVE5とBVE6の二本立て状態となりました。これからどっちで開発を進めれば…とお困りの方もいるとは思いますが、上記で説明した通り両バージョンは基本的には共通仕様となっています。
両バージョンのそれぞれのメリットを挙げてみると次のような感じになるでしょう。
・BVE6.0
3.5GB以上のメモリを使用できる
・BVE5.8
BVE5のシナリオを運転できる
BVE4から続くATSプラグインの資源を活用できる
BVE6.0の最大の特徴は64bit化に伴う使用できるメモリ上限の事実上の撤廃です。BVE5.8でもLAAオプションのおかげで拡張されたとはいえ実測値3.4GBあたりでBVEが落ちることは確認していますので、それ以上にメモリを食うデーターはBVE6専用にする必要があります。
BVE5.8はBVE5のシナリオをそのまま運転できることはもちろん、BVE4から16年の間に蓄積されてきた豊富なATSプラグインをそのまま使用できることがメリットとなります。しかし、そもそもプラグインのソースがあれば簡単にBVE5.8と6に両対応させたデーターも作ることができます。
もちろん将来的なことを考えるなら64bit版への移行は頭に入れておいた方が良いとは思いますが、直ちに移行する必要があるわけでもないというのが現状であり、とりあえずは使い慣れたBVE5.8用として制作を進行、プラグインが何とかなるようならBVE6にも対応という形で良いかと思います。
ちなみに路線制作についてはBVE5用データーの予定でもBVE6を使用して行うのが断然におすすめです。安定性がすごい。